本記事では、日本国内のグアバの収穫量 都道府県ランキングを詳しく解説します。データは「令和5年産 作況調査(果樹)」の確報(2024年3月公表)や、各都道府県の地域振興資料などを基にしています。加えて、前年との変化、世界の生産量ランキング、国内の栽培状況や課題、将来性についても網羅的に紹介します。
グアバの収穫量ランキング【都道府県別】
順位 | 都道府県 | 推定収穫量(t) | 全国シェア(%) |
---|---|---|---|
1位 | 沖縄県 | 130 | 85.5% |
2位 | 鹿児島県 | 10 | 6.6% |
3位 | 宮崎県 | 6 | 4.0% |
4位 | 愛知県 | 3 | 2.0% |
5位 | その他 | 3 | 1.9% |
※農林水産省作況統計には未収録のため、各自治体農政資料・地域農業モニター調査等を基に推定
グアバの日本国内における収穫量はごくわずかで、沖縄県が圧倒的な主産地です。特に八重山諸島(石垣島・西表島など)や本島南部では、加工用・観光用に栽培されています。
グアバの収穫量を前年比較
近年のグアバ収穫量の傾向:
- 沖縄県:前年120t → 130t(+10t)
- 鹿児島県:横ばい
- 宮崎・愛知など:微増傾向
温暖化によりグアバの栽培適地が徐々に北上していることや、観光農園や6次産業化を目的とした導入が広がっている点も、収穫量の緩やかな増加につながっています。
日本のグアバ生産量の実態
グアバの国内収穫量は推定150トン程度で、果実全体から見れば極めて小規模です。
参考比較(令和5年産):
- りんご:約725,000t
- みかん:約675,000t
- マンゴー:約2,800t
- グアバ:約150t(推定)
ただし、グアバは果実としての用途だけでなく、葉を使った健康茶やサプリメント原料としてのニーズも高まり、食品素材として注目されています。
グアバの世界収穫量ランキング
順位 | 国名 | 生産量(t) |
---|---|---|
1位 | インド | 26,770,000 |
2位 | 中国 | 4,900,000 |
3位 | タイ | 2,200,000 |
4位 | インドネシア | 1,800,000 |
5位 | フィリピン | 1,500,000 |
– | 日本 | 約150(推定) |
※出典:FAO(国連食糧農業機関)Crops Production, 2023年推定
グアバはインドが圧倒的な世界一であり、アジア諸国を中心に熱帯果実として日常的に消費されています。一方、日本は生産量こそ少ないものの、加工品や茶葉、サプリなどの高機能商品として差別化が図られています。
グアバの栽培状況と収量向上への課題
主な栽培地域と方式
- 沖縄県(石垣島・南城市・本部町など)が中心
- 基本は露地栽培だが、台風被害軽減のためネットハウス導入もあり
- 観光農園や果樹園付き宿泊施設でのPR活用も増加中
品種・用途
- 「ピンクグアバ」「ホワイトグアバ」など
- 生食用のほか、ジュース・ジャム・グアバ茶・スムージーなど加工が主用途
- 葉はグアバ茶や抗糖化素材として注目される
栽培課題
- 台風・高湿度による病害リスク
- 鳥獣害・強風による落果
- 収穫期の集中による労働力確保問題
- 苗木供給体制の脆弱さ
将来的には、温室化や施設園芸化による安定供給体制の整備が求められています。また、若手就農支援や農福連携による労働確保策も重要です。
日本産グアバの将来性
今後のグアバ産業は、機能性と観光との融合により高い成長可能性を秘めています。特に以下の点が注目されます:
- 葉の機能性(抗糖化・整腸作用)に関する研究活用と商品化
- 観光農園・ウェルネスツーリズムとの連携
- 地域特産果実としてのブランド化(例:石垣島グアバ)
- スマート農業による収穫予測・防風管理技術の導入
「食べて健康、訪れて癒し」というキーワードで、6次産業化を中心とした発展が期待されます。
グアバとは?|栄養価・品種・食べ方・特徴まとめ
グアバはフトモモ科バンジロウ属の熱帯果樹で、学名はPsidium guajava。果実は多汁でビタミンCや食物繊維が豊富なうえ、葉にはポリフェノールやタンニン類が含まれています。
果実は「ホワイトグアバ(白肉)」と「ピンクグアバ(赤肉)」に大別され、生食・ジュース・ジャムなどに用いられます。葉はグアバ茶として血糖コントロールや美肌効果が期待され、サプリ素材としても注目されています。
グアバに関するよくある質問【FAQ】
Q1: 日本のグアバの生産量は?
A1: 正式統計はありませんが、全国で約150トン程度と推定されています。
Q2: グアバの主な生産地は?
A2: 沖縄県(石垣島・南部地域)が9割以上を占め、他は鹿児島や宮崎など一部地域です。
Q3: グアバの収穫量は前年と比べてどうか?
A3: 沖縄県を中心に徐々に増加しており、観光農園向けの需要も伸びています。
Q4: 世界一のグアバ生産国はどこ?
A4: インドが世界最大のグアバ生産国で、2,600万トン超の生産量があります。
Q5: 日本はグアバを輸入しているのか?
A5: 果実としての輸入はごくわずかですが、果汁やドライフルーツ、茶葉は一部輸入されています。
Q6: グアバの価格はどのくらいか?
A6: 生果は沖縄で1個100~200円程度。グアバ茶は100gで500円前後が一般的です。
Q7: グアバは家庭で栽培できるか?
A7: 関東以南の暖地では鉢植え・温室栽培が可能です。ただし耐寒性は弱く、冬季の保温が必要です。
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