イチゴの都道府県別収穫量ランキングと世界の生産量比較【最新】

イチゴの都道府県別収穫量ランキングと世界の生産量比較【最新】 果物の収穫量・生産量ランキング
この記事でわかること(2025年12月時点)
  • 最新データとなる令和5年産(2024年3月公表)のイチゴ収穫量ランキング
  • トップランナーの立地的な強みと、2025年における市場トレンド
  • スマート農業の導入状況と、来年(令和7年産)に向けた生産課題

本稿では、現在公開されている最も新しいデータ、農林水産省による「令和5年産 作況調査(果樹)」の確報に基づき、日本国内のイチゴの収穫量 都道府県ランキングを解説します。

データは昨年度(令和5年産)のものですが、2025年12月現在の市場動向、栃木県の揺るぎない地位と、冬場の安定出荷を強みとする九州勢の攻防、そして喫緊の課題である人手不足の解決に向けた生産技術の進展に焦点を当てて分析します。

【最速アップデート宣言】

令和6年産(2024年秋〜2025年春収穫)の確報データは、例年通り2026年3月頃に公表される予定です。発表され次第、本稿を最速でアップデートいたします。


イチゴの収穫量ランキング【都道府県別・最新確報:令和5年産】

順位 都道府県 収穫量(t) 全国シェア(%) 主要ブランド品種
1位 栃木県 22,400 14.9% とちおとめ、スカイベリー
2位 福岡県 17,600 11.7% あまおう
3位 熊本県 14,500 9.6% ゆうべに
4位 長崎県 12,800 8.5% さがほのか(佐賀原産)
5位 静岡県 10,600 7.1% 紅ほっぺ、きらぴ香
その他 71,800 48.2%
合計 149,700 100.0%

出典:農林水産省「作況調査(果樹)令和5年産確報」(2024年3月公表)

立地戦略:2025年時点の地域的な優位性

1位:栃木県(関東内陸部の優位性とブランド経営)

栃木県は半世紀以上にわたり連続日本一を維持し続けています。2025年現在も、その地位は揺るぎません。

  • 立地の強み: 冬季に安定した低温と日照が得られる内陸気候は、イチゴの生育サイクルを理想的に調整し、最も単価が高くなる年末(クリスマス需要)に向けた計画的な出荷を可能にします。
  • ブランド経営: 「とちおとめ」「スカイベリー」は、現在も高単価を維持する強力なブランドであり、量だけでなく収益性も全国トップクラスです。

2位・3位・4位:九州勢(温暖な気候と海外への窓口)

福岡、熊本、長崎が上位を占める九州勢は、2025年も日本におけるイチゴ生産の重要地域です。

  • 立地の強み: 温暖な冬の気候を活かし、他地域より早期(10月〜12月上旬)からの安定出荷が可能です。この早期市場での優位性が市場競争力を生み出しています。
  • 海外輸出: 福岡の「あまおう」などは、地理的優位性からアジア諸国への輸出拠点としての機能を強化しており、日本のイチゴ輸出を牽引しています。

収穫量の推移と2025年の市場展望

令和5年産のデータは全体として横ばい〜やや減少傾向でした。この傾向は、2025年12月現在も継続していると見られています。

主な傾向と2025年における市場要因

  • 生産コストの上昇: 燃料費や資材価格の高騰は、収量横ばいの要因の一つであり、2025年の農業経営における大きな課題です。
  • 九州エリアの安定: 温暖な気候を背景に、九州勢は天候変動の影響を受けにくく、早期出荷市場での優位性を維持しています。
  • ブランド競争の激化: 各地で新品種が発表され続けており、「紅ほっぺ(静岡)」や「ゆうべに(熊本)」など、上位を脅かす品種の市場シェア争いが激化しています。

2025年の栽培技術と最大の課題:人手不足の解決

2025年現在、イチゴ産業における最大の課題は、依然として労働集約型であることによる人手不足です。収穫や夜間の見回り、朝晩のきめ細やかな温度調整といった作業が、農家の体力を奪っています。

2025年時点の最大の課題

  1. 労働力不足の深刻化: 高齢化と人件費高騰により、労働力確保が限界に達しています。
  2. 自動化の遅れ: イチゴは果実の形や熟度が不均一なため、自動収穫機の普及が他作物に比べて遅れており、生産効率の向上が停滞しています。

解決の鍵となるスマート農業の進展

この課題を克服するため、2025年は以下の技術が急速に導入されつつあります。

  • 自動環境管理システム: 経験や勘に頼らず、AIが温度、湿度、CO2を自動で最適化し、生産の標準化と収量の安定化を実現。
  • 自動運搬機(アシストロボット): 収穫したイチゴを作業場まで自動で運ぶロボットの導入が進み、非収穫作業の省力化が進んでいます。
  • 高設栽培の標準化: 体への負担を軽減する高設栽培は、新規就農者の呼び込みや高齢農家の離農防止に貢献しています。

日本産イチゴの将来性(2025年以降)

日本のイチゴは、高品質・高単価のニッチ市場で確固たる地位を築いています。

2025年以降の成長の鍵は、以下の2点に集約されます。

  1. 輸出市場のさらなる拡大と多角化: アジア諸国に加え、今後は欧米の富裕層市場など、より高単価を狙った市場への販路開拓が期待されます。
  2. スマート農業によるコスト構造の変革: 技術導入によって生産効率を劇的に改善し、人件費比率を大幅に下げることが、国際競争力強化の必須条件です。

2025年現在、日本のイチゴ産業は「量から質と効率」への転換期を迎えています。伝統的な産地の強みと、先端技術の導入が、今後の経営の鍵となるでしょう。


イチゴに関するよくある質問【FAQ】

Q1: 最新の収穫量データ(令和6年産)はいつ公表される?
A1: 令和6年産(2024年秋〜2025年春に収穫)の確報は、例年通りであれば2026年3月頃に農林水産省から公表される予定です。
Q2: 2025年現在、イチゴの輸出は増えているか?
A2: はい。高品質な日本産イチゴの評価は高く、特にアジア圏での需要増加により、輸出額は継続的に増加傾向にあります。
Q3: イチゴが最も多く流通する時期は?
A3: 12月(クリスマス需要)から翌年5月頃(イチゴ狩りシーズン)にかけてです。特に12月上旬から1月上旬にかけては高値で取引される傾向があります。
Q4: 世界一のイチゴ生産国はどこ?
A4: 中国が最も多く、次いでアメリカ・メキシコが続きます。日本は生産量では6位です。

コメント