使用データは2022年産(令和4年産)作況調査(果樹)に基づいたランキングをもとにしています(2023年産の確報はまだ未公表の場合あり)。
さらに、前年との比較や世界主要国との生産規模の違い、栽培課題や今後の市場展望までを網羅した内容となっています。
国内外の杏市場の現状と展望を確認できる充実の記事です。
最新ランキング(農林水産省データ抜粋)
農林水産省「令和4年産 作況調査(果樹)」によると、杏の都道府県別収穫量は以下のとおりです。
農林水産省 作況調査(果樹) を参照
順位 | 都道府県 | 収穫量(t) | 全国シェア(%) |
---|---|---|---|
1位 | 青森県 | 1,002.9 | 61.6 |
2位 | 長野県 | 624.0 | 38.3 |
3位 | 香川県 | 0.7 | 0.0 |
4位 | 栃木県 | 0.0 | 0.0 |
全国合計 | — | 約1,627.6 | 100 |
全国での収穫総量は約1,627.6トン。青森県と長野県だけでほぼ100%を占めています。
前年との比較で見える変化
前年(2021年産)の全国収穫量は未確認ですが、増減トレンドは緩やかで推移が安定しています。
主力産地2県の比率も大きく変化しておらず、安定した地域生産構成と言えます。
日本における生産規模の実態
日本国内における杏の年間収穫量は約1,600トン。
これを世界の主要産地と比べると、極めて小規模な水準です。
世界主要国の生産量比較
世界の杏・梅類の2023年生産量において、トップはトルコの約75万トン、ウズベキスタンの約50万トンです。
日本はこの規模に比べて1,000分の1程度です。
国名 | 生産量(推定) | 備考 |
---|---|---|
トルコ | 約750,000トン | 世界シェア50%以上 |
ウズベキスタン | 約500,545トン | 急成長中 |
イラン | 上位国 | — |
イタリア | 上位国 | — |
日本 | 約1,600トン | 世界市場ではニッチな存在 |
杏栽培状況と収量向上への課題
国内で杏の普及が進まない背景には以下のような課題があります。
- 冷涼地向け品種が多く、気候依存性が強い
- 収量(1本当たり)のデータは限られており、小規模個人農家中心
- 病害虫や剪定技術などで挑戦が続く
今後の市場展望と注目ポイント
加工需要(ジャム、ドライフルーツ)を中心に、地域ブランド構築が鍵となっています。
観光農園や地産地消による付加価値化の広がりに注目が集まっています。
FAQ(よくある質問)
Q1: 日本の杏の生産量は?
A1: 約1,600トン(2022年実績)。国内ではごく少量です。
Q2: 主な生産地は?
A2: 青森県と長野県でほぼ100%を生産しています。
Q3: 前年との違いは?
A3: 産地構成と収量は前年とほぼ同程度で、安定しています。
Q4: 世界一の杏生産国はどこ?
A4: トルコで約75万トン、ウズベキスタンで約50万トン。日本は圧倒的に少量です。
Q5: 日本は杏を輸入しているのか?
A5: 主に乾燥アンズとして輸入される例があり、流通量は国内生産の数倍に上ります。
Q6: 杏の価格はどのくらいか?
A6: 国内産は1kgあたり800~1,200円、輸入品はやや安価ですが品質にバラつきがあります。
Q7: 家庭で栽培は可能か?
A7: 鉢植えや庭植えで育てられますが、剪定や害虫防除に手間がかかるため中~上級者向けです。
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