本記事では、日本国内のスイートコーン(とうもろこし)の収穫量 都道府県ランキングを詳しく紹介します。
使用データは、令和5年産 野菜生産出荷統計(2024年3月公表)に基づいており、前年との比較、世界の生産量、栽培状況、今後の注目点までを幅広く解説します。
スイートコーンの収穫量ランキング【都道府県別】
順位 | 都道府県 | 収穫量(t) | 全国シェア(%) |
---|---|---|---|
1位 | 北海道 | 114,300 | 46.3 |
2位 | 千葉県 | 27,200 | 11.0 |
3位 | 茨城県 | 21,400 | 8.7 |
4位 | 群馬県 | 13,600 | 5.5 |
5位 | 山梨県 | 10,800 | 4.4 |
出典:農林水産省「令和5年 野菜生産出荷統計」
北海道が収穫量・シェアともに圧倒的1位で、全体の約半分を占めます。
他には千葉、茨城、群馬など関東地域が上位にランクインしています。
スイートコーンの収穫量を前年比較
- 令和4年:239,300トン
- 令和5年:246,800トン(+3.1%の増加)
2023年は生育期の気温と日照に恵まれ、北海道を中心に順調な収穫となりました。
天候トラブルが少なかったことや、収穫時期をずらす分散栽培の工夫も増産に寄与しています。
日本のスイートコーン生産量の実態
スイートコーン(甘味種とうもろこし)は、日本国内で年間約25万トン前後が収穫される重要野菜の一つです。
主に夏季の生食用(皮付き・チルド流通)が中心で、糖度の高い品種改良が進んでいるのが特徴です。
特に北海道では昼夜の寒暖差を活かした高糖度のブランド品(例:ピュアホワイト)が多数生産されており、産地直送や贈答品としても人気を集めています。
スイートコーンの世界収穫量ランキング
順位 | 国名 | 生産量(t) |
---|---|---|
1位 | アメリカ | 約11,200,000 |
2位 | 中国 | 約9,800,000 |
3位 | タイ | 約1,500,000 |
4位 | インド | 約1,300,000 |
5位 | フィリピン | 約780,000 |
6位 | 日本 | 約250,000 |
出典:FAOSTAT(2023年 スイートコーン・甘味種とうもろこしベース)
世界のスイートコーン生産では、アメリカと中国が二大生産国であり、缶詰や冷凍などの加工品としても世界中に輸出されています。
日本は主に国内生食向けに特化しており、品質や糖度の面で評価の高い産地です。
スイートコーンの栽培状況と収量向上への課題
スイートコーンの栽培は、以下のような地域・技術的特徴があります。
- 主な栽培地域:北海道(夏穫り)、千葉・茨城・群馬(初夏穫り)、山梨・長野(中山間地)
- 品種:ゴールドラッシュ、味来(みらい)、ピュアホワイト、雪の妖精など
- 栽培方式:
- 露地栽培が主流、ハウス栽培で早出しも
- 機械収穫は加工用中心、生食用は手もぎが多い
栽培課題:
- 鳥獣害(カラス・ハクビシン等)による被害
- 労働集約型の収穫作業と人手不足
- 台風・強風による倒伏被害
- 糖度と収量の両立が難しい
スマート農業の導入やドローンによる防除・監視、高効率な収穫マシンの開発が持続的生産のカギとなります。
日本産スイートコーンの将来性
スイートコーンは今後、ブランド化と加工需要の拡大が注目されます。
- 地域ブランドの拡充:北海道の「ピュアホワイト」、山梨の「きみひめ」など、糖度や粒色の差別化
- 6次産業化:スイートコーンスープ、コーン茶、冷凍焼きとうもろこしなどの商品展開
- 輸出市場:アジア圏に向けたチルド出荷や缶詰輸出の拡大
- 観光連携:とうもろこし狩り体験・道の駅販売の強化
- スマート農業推進:自動収穫・圃場モニタリング技術の導入
今後は、気候変動対応品種や省力化栽培技術の普及とともに、フードロス削減や持続可能な農業への転換が期待されています。
スイートコーンとは?|栄養価・品種・食べ方・特徴まとめ
スイートコーンは、イネ科トウモロコシ属の甘味種(スイート種)で、収穫適期の未熟果を食べる野菜です。
糖度が高く、ショ糖・ブドウ糖・食物繊維・ビタミンB群・カリウムを多く含み、エネルギー補給や便通改善、夏バテ予防にも効果があります。
品種は黄色系(ゴールドラッシュ等)、白系(ピュアホワイト等)、バイカラー系(ミックス種)など多彩で、生食・茹で・焼き・冷凍・缶詰など幅広く利用されています。
スイートコーンに関するよくある質問【FAQ】
Q1: 日本のスイートコーンの生産量は?
A1: 年間約24〜25万トンで、北海道がその半分近くを占めています。
Q2: スイートコーンの主な生産地は?
A2: 北海道、千葉、茨城、群馬、山梨などが主要産地です。
Q3: スイートコーンの収穫量は前年と比べてどうか?
A3: 令和5年は前年比約3.1%の増加となりました。
Q4: 世界一のスイートコーン生産国はどこ?
A4: アメリカがトップで、缶詰・冷凍など加工輸出も盛んです。
Q5: 日本はスイートコーンを輸入しているのか?
A5: はい。主にアメリカ・タイ・中国から冷凍・缶詰用の輸入がありますが、生食用は国産が中心です。
Q6: スイートコーンの価格はどのくらいか?
A6: 店頭では1本100〜250円程度。ブランド品は300円以上になることもあります。
Q7: スイートコーンは家庭で栽培できるか?
A7: はい。日当たりと風通しの良い場所で育ちやすく、家庭菜園でも人気です。
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